事業家としてのヴォーリズ

塗り薬メンソレータム(現在は「メンターム」)等の輸入販売事業を展開したヴォーリズ。
競争よりも協調を重んじた、その経営方針もまた、隣人愛に満ちていました。
ここでは、ヴォーリズの多岐に渡る事業活動を当時の様子の写真で紹介します。

 
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メンソレータム(当時)の生産風景

 
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ヴォーリズの活動を支援し続けたハイド夫妻

起業

設計事務所の発展と相まって、西洋建築に必要な建築金物の輸入を盛んに行うようになりました。これらの輸入会社として設立されたのが、近江セールズ株式会社(後の株式会社近江兄弟社)です。
近江セールズ株式会社の重要な取り扱い商品として塗り薬・メンソレータムがあります。この塗り薬が大当たりして「近江兄弟社」は製薬会社として全国に知られるようになりました。

経営

これらの事業で得た収益の大半は、伝道活動や社会教育活動に投じられました。私有財産を持たず、社員の給与も家族の人数に応じて配分するなど、その経営スタイルも隣人愛の精神に富んだものでした。

メンソレータムとメンターム

しかしヴォーリズなき後1974年に近江兄弟社は経営に行き詰まり倒産。メンソレータムの販売権を失います。1975年にメンソレータムの販売権はロート製薬が取得し、1988年にはメンソレータム社本体もロート製薬に買収されました。近江兄弟社は、その後大鵬薬品工業の資本参加で再興をはかりましたが、そのときにはメンソレータムの商品名を使うことができなくなっていため、メンソレータムの製造設備を利用し、「メンターム」の製造販売を開始しました。この「メンターム」を、自社の主力ブランドとして育て、現在に至っています。